そういえば骨髄移植するかもしれなかったんです
大きな台風が過ぎてからすっかり秋めいてきまして、もはや半裸では夜中に寒すぎるため、掛け布団を使うようになりました。
その前に服を着たほうが良さそうなものですが、夏の終わりが名残惜しいというか、単に着るのが面倒というか…
さて、先日遅めの夏休みをとって伊豆旅行にでかけました。(台風直撃)
それはそれでとても楽しい旅行でした。
旅行から帰ってふと思い出したのですが、そう言えば骨髄移植をするかもしれなかったのでした。
いちおう情報として簡単に書いておきます。
■数年前
骨髄バンクにドナー登録をしました。
献血センターで採血しただけだったと思います。
■4月某日
骨髄バンクからずっしりと重い封筒が届きました。
大ざっぱにいうと「骨髄の型が合ったので、資料を読んで問診票と同意書を返信してください」という内容でした。
資料にはリスクが細かく書いてありました。
妻にも話をして同意を得ました。
問診票には病歴を書く欄があったので、3歳の時にコーツ病にかかり左目を失明したことを書きました。
■一回目の電話
数日後、骨髄バンクから電話がかかってきました。
病歴についての質問を受けました。
「左目はコーツ病で手術をしたが、視力は無くなった」ということと「現在も定期的に眼科で検査をしていて、特に異常はない」ということを説明しました。
■二回目の電話
2、3日後だったと思います。一回目と同じ女性から電話がかかってきました。
(先に書いておくと、この女性はとても丁寧に話をされましたし、こちらの話もしっかり聞いてくれました。印象は始終良かったです)
電話の内容は「提供を受けることはできない」というものでした。
理由を聞くと「現在も定期的に眼科にかかっているということは、病気としては『完治』にならず『経過観察』ということになる。経過観察中の疾患がある場合は提供を受けられない」とのことでした。
ちょっと誤解されてるなぁと思ったので「眼科で定期的にみてもらっているのは右目の状態で、左目のコーツ病自体の治療は終わっている。経過観察には当たらないと思う」と言いました。
それに対して相手は「再発の可能性もあるのでやはり受けられない」と仰りました。
もしかしてよく分かっていないのかも、と「コーツ病は『手術の結果、失明』ということで終わっていて、再発はありえない。また、コーツ病は片眼性なので右目に発生する可能性は考えなくて良いはず。そちらの医師にこちらの情報が正しく渡っていないか、コーツ病について何か勘違いしているのではないか」と言いました。(今思えばちょっと失礼だったかも…)
とりあえずもう一度医師に聞いてみるということで一旦電話は終わりました。
■三回目の電話
4日後くらいだったと思います。再び同じ女性から電話がありました。
(繰り返しですが、電話を頂いたこの女性、とても礼儀正しく丁寧な対応でした)
内容は「やはり受けられない」とのことでした。
おそらくそうだろうと予想していました。
いちおう今後のために詳しく理由を聞きました。
理由は二つあるとのことでした。
一つ目は「以前、骨髄提供の手術時に角膜に異常が発生した事例がある。右目に同様の異常が発生する可能性を考えると移植を受けることはできない」ということ。
二つ目は「コーツ病は発生原因が解明されておらず、骨髄提供の際に右目にも起きる可能性が否定できない。あるいは手術が原因で右目に発生する確率が上がるかもしれない」というものでした。
ちょっと理解できなかったので、いろいろ質問させてもらいました。
まず一つ目の理由について。
「では、片目を失明している人は骨髄提供はできないのか」と質問しました。
返答は「いや、事故等で片目を失明した方は提供を受けられるし、受けたことがある」ということでした。
「ということは一つ目の理由はあっても無くてもよく、二つ目が重要ということですね?」と聞くと「はい」とのこと。
つまり、結局「コーツ病は原因がわからない。もしかしたら骨髄提供が原因で右目にも起きる確率が上がるかもしれない」というのが断られた理由ということになります。
最後にもう一点質問しました。
「コーツ病は原因が分からないから断られたということだが、原因がはっきりしたら提供できるのか」
「もし原因がはっきり分かり、骨髄提供が残された目に全く影響しないことが分かれば提供を受けることができる」
これは無理っぽいなぁ、と思ったのでドナー登録を抹消してもらいました。
「できればドナー登録時に説明して欲しかった」と伝えましたが、まぁ入り口はできるだけ広くしておく方が良いし、リスクを冒しででも移植すべき状況もあるでしょうから、これは無理な相談でした。(と後で思いました)
そういうことで、つまり、コーツ病で片目を失明していると骨髄提供は断られる可能性が高いと思います。
残念ですが仕方ないですね。
コメント
コメントを投稿